成人アスペルガー症候群の認知行動療法
本書は、アスペルガー症候群が知られる以前に成長し、すでに成人となり、アスペルガー症候群やそれによる二次障害で苦しんでいる当事者に対してCBTを中心とする援助を提供するための包括的なガイドである。本書は、発達障害、とりわけアスペルガー症候群の特性を取り入れたCBTのケースフォーミュレーションを提案している。その基となる図が示され、セラピストはこの図を念頭に置くだけで、包括的かつ実用的なケースフォーミュレーションが可能になる。具体的な事例が豊富に挙げられていて、アスペルガー症候群について、そしてアスペルガー症候群を持つ人に対するCBTについて、生き生きとしたイメージを描きながら、理解し、学ぶことができる。
ヴァレリー・L・ガウス 著
伊藤絵美 監訳
吉村由未、
荒井まゆみ 訳
定価 4,180 円(本体3,800円 + 税) A5判 並製 456頁
ISBN978-4-7911-0828-2〔2012〕
Contents
第1章 成人におけるアスペルガー症候群の定義
第2章 成人のアスペルガー症候群のメンタルヘルスに関する問題のケースフォーミュレーション
第3章 初期のアセスメント
第4章 個々の患者に合わせたケースフォーミュレーションと治療計画
第5章 心理教育と治療に向けてのオリエンテーション
第6章 介入:アスペルガー症候群の中核的問題へのコーピングスキルを増やす
第7章 アスペルガー症候群に併存するメンタルヘルスの諸問題に対する介入
第8章 補助的な治療、および他の専門家との連携
第9章 治療における諸問題と、その対処方法について
第10章 治療の終結と展望
関連書