月刊

精神科治療学 第23巻11号

2008年11月

《今月の特集：新しい地域ネットワークにおける精神科医療 I》
精神科医療は診察室の中だけで完結するものではなく，プライマリケアや保健活動，職場，教育現場との連携が重要である。本特集では地域連携を実践されている第一線の専門家に，ひきこもり，虐待，発達障害，自殺防止，認知症などにおける地域連携の最新の取り組みを紹介いただいた。これから地域連携を構築する上で示唆に富む。

• 特集にあたって
  堀川直史
• プライマリーケアにおけるうつ病診療の新しいシステム―主に米国での試み―
  岸　泰宏
• プライマリケアにおけるうつ病スクリーニングに有用な評価ツール―Patient Health Questionnaire（PHQ─９）について―
  村松公美子，宮岡　等，上島国利，他
• 精神科医は産業医や保健師とどのように連携することができるか
  夏目　誠
• 復職支援のためのネットワークと精神科医療―うつ病のリハビリテーションの現代的役割―
  五十嵐良雄
• 小学校における発達障害児の教育と精神科医療との連携ニーズ
  笠原丈史，清水康夫，本田秀夫
• 学校のメンタルヘルスケアと精神科医の関わり―中学・高等学校の場合―
  中根　晃
• スクールカウンセラーの活動および精神科医はスクールカウンセラーとどのように連携できるか
  山口亜希子
• 地域の母子保健活動における精神科医の役割
  岡野禎治
• 地域緩和ケアにおける精神科医の役割
  秋月伸哉
• 地域における遺族ケアと精神科医はどのように連携することができるのか
  坂口幸弘，黒川雅代子

• Aripiprazole switching　成功例の抗精神病薬投与量
  辻　誠一，藤川徳美，高見　浩，他
• 治療的音楽活動における，音の作用と「機知」の可能性について
  稲田雅美
• 統合失調症入院患者に対する３年半の栄養管理介入の結果報告
  松田幸彦，中尾夏喜，和田　誠，他

• 甲状腺機能亢進と急性精神症状で発症した橋本脳症の１例
  堀江祐介，早川達郎，安井玲子，他
• 統合失調症治療における「待つこと」と「支持」―主に寛解期前期に焦点を当てて―
  乾　真実

• 気分障害患者における修正型電気けいれん療法による躁転
  武井史朗，和田　健，福本拓治，他

• うつ病でない進行がん患者における精神症状および生存期間へのsertralineの効果―プラセボ対照二重盲検ランダム化試験―
  西田知未，和田　信，和田芽衣，他
• C型肝炎のインターフェロン治療に伴ううつ病へのcitalopramの効果―二重盲検ランダム化プラセボ対照試験―
  岸　泰宏