発達障害がますます注目されるなど、わが国における児童精神科領域のニーズは高まるばかりで、診断や治療の進歩を踏まえた新しいガイドラインが求められていることから、このたび児童・青年期の精神障害治療ガイドラインを刊行する
運びとなった。執筆陣は現在、児童精神科医療の第一線で活躍されている方々を揃えた。児童精神科のみならず、一般精神科や教育・福祉領域においても必ず役立つ一冊。
編集:「精神科治療学」編集委員会 B5判 並製 400頁 通巻263号
発刊にあたり | 本田秀夫 | ||||
第 I 部総論 | |||||
1. | 児童・青年期の精神障害の診断 | ||||
1) | 今日の診断分類とその概念的変化 | 神尾陽子 | |||
2) | 児童・青年期臨床における診断の進め方 | 山崎晃資 | |||
3) | 生物学的検査 | 岡田俊 | |||
4) | 心理検査 | 中田洋二郎 | |||
2.治療・連携システム | |||||
1) | 早期介入システム | 本田秀夫 | |||
2) | 児童青年期の外来治療 | 竹内直樹 | |||
3) | 児童精神科における入院治療 | 菊地祐子,市川宏伸 | |||
4) | リエゾン精神医学 | 大屋彰利 | |||
5) | 児童相談所における精神科医の役割 | 金井剛 | |||
6) | 児童福祉施設と精神科医療との連携 | 南達哉 | |||
7) | 発達障害者支援センターと精神科医療 | 柴田珠里,関水実,桜井美佳 | |||
8) | スクールカウンセリング | 中野明徳 | |||
3.治療法 | |||||
1) | 精神療法―児童期・青年期の統合的アプローチ― | 村瀬嘉代子,飯田昭人 | |||
2) | 集団療法 | 渡部京太 | |||
3) | 遊戯療法 | 山中康裕 | |||
4) | 行動療法 | 山上敏子 | |||
5) | 療育 | 日戸由刈,本田秀夫 | |||
6) | 薬物療法 | 山田佐登留 | |||
7) | 家族支援,家族療法 | 飯田順三 | |||
8) | 遺伝カウンセリング | 浦野真理,玉井眞理子 | |||
9) | 本人への診断告知 | 吉田友子 | |||
第 II 部各論 | |||||
1.精神遅滞 | 高橋脩 | ||||
トピックス:境界知能 | 本田秀夫 | ||||
2.学習障害 | |||||
1) | 読字障害 | 納富恵子 | |||
2) | 算数障害 | 長畑正道 | |||
3) | 書字表出障害 | 宇野彰,蔦森英史 | |||
トピックス:学習障害に対する特別支援教育 | 笹森洋樹 | ||||
トピックス:成人期の学習障害 | 中根晃 | ||||
3.運動能力障害 | |||||
1) | 発達性協調運動障害 | 小林潤一郎 | |||
4.コミュニケーション障害 | |||||
1) | 表出性言語障害および受容-表出混合性言語障害 | 石井卓 | |||
2) | 話しことばの障害―音韻障害・吃音症― | 早川徳香 | |||
5.広汎性発達障害 | |||||
1) | 自閉症 | 杉山登志郎 | |||
2) | レット症候群 | 川崎葉子 | |||
3) | 小児期崩壊性障害 | 栗田広 | |||
4) | アスペルガー症候群―早期からの治療戦略― | 清水康夫 | |||
トピックス:広汎性発達障害に対する特別支援教育 | 井上とも子 | ||||
トピックス:成人期の広汎性発達障害 | 内山登紀夫 | ||||
6.注意欠陥および破壊的行動障害 | |||||
1) | 注意欠陥/多動性障害 | 田中康雄 | |||
2) | 反抗挑戦性障害と行為障害 | 原田謙 | |||
トピックス:成人期の注意欠陥/多動性障害 | 星野仁彦 | ||||
7.異食症・反芻性障害 | 新井慎一 | ||||
8.チック障害・トゥレット障害 | 金生由紀子 | ||||
9.遺尿症・遺糞症 | 岩佐光章 | ||||
10.分離不安障害 | 小林隆児 | ||||
11.場面緘黙(選択性緘黙) | 河村雄一,駒井恵里子 | ||||
12.反応性愛着障害の評価と介入 | 山下洋 | ||||
13.摂食障害 | 小倉正義,本城秀次,田中裕子 | ||||
14.睡眠障害 | |||||
1) | 不眠症,過眠症,ナルコレプシー,呼吸関連睡眠障害 | 本多真 | |||
2) | 夜驚症,夢中遊行症,悪夢 | 星加明德,飯山道郎,荒田美影 | |||
3) | 概日リズム睡眠障害 | 内山真 | |||
15.抜毛症 | 生地新,森岡由起子 | ||||
16.児童虐待 | 奥山眞紀子 | ||||
17.不登校 | 清田晃生 | ||||
18.家庭内暴力 | 井上洋一 | ||||
19.社会的ひきこもり | 近藤直司 | ||||
20.境界例 | 笠原麻里 | ||||
21.思春期妄想症 | 吉岡眞吾,村上靖彦 | ||||
22.関連領域の障害 | |||||
1) | てんかん―児童精神科領域で必要な知識― | 兼本浩祐 | |||
2) | 小児・思春期心身症 | 宮本信也 | |||
23.通常は成人期に発症する精神障害の児童・青年期発症 | |||||
1) | 統合失調症 | 松本英夫 | |||
2) | 気分障害 | 傳田健三 | |||
3) | PTSD―幼児期のPTSD とその治療― | 長尾圭造 | |||
4) | 強迫性障害 | 齊藤万比古,井上喜久江,小平雅基 | |||
5) | 社会恐怖(社会不安障害) | 高岡健 | |||
6) | パニック障害 | 若子理恵 | |||
7) | 特定の恐怖症 | 大隈紘子 | |||
8) | 解離性障害 | 河村雄一,村瀬聡美 | |||
9) | 離人症性障害 | 岩井圭司 | |||
10) | 身体表現性障害 | 根來秀樹,飯田順三 | |||
11) | 物質使用障害 | 尾崎茂 | |||
付録 | |||||
児童精神科および関連機関一覧 | 本田秀夫 | ||||
事項索引 |