専門医のための臨床精神神経薬理学テキスト
臨床精神神経薬理学は、薬物治療の安全性を高め、効果を最大にするために、適切な薬剤を適切な対象群に適切な量および方法で投与するための学問である。本書は、臨床精神神経薬理学専門医をめざす若手医師が臨床精神神経薬理学の基本的な知識と技術を習得するための教本である。内容は薬物動態学、薬力学、ゲノム薬理学、有害事象、薬物相互作用のメカニズムなどの基本的な知識から各種精神疾患の薬物治療アルゴリズムまで現時点での精神科薬物治療・臨床精神神経薬理学に関わるあらゆる側面にわたっている。すでに専門医を取得している方や指導医にとっても知識の整理に役立つ内容となっている。『臨床精神神経薬理学テキスト 改訂第3版』を引き継ぎながら一新したニューテキスト。
日本臨床精神神経薬理学会専門医制度委員会 編集
下田和孝、
古郡規雄 責任編集
定価 7,480 円(本体6,800円 + 税) B5判 並製 448頁
ISBN978-4-7911-1074-2〔2021〕
Contents
I 臨床薬理学総論
臨床精神神経薬理学とは/薬物療法と社会/脳内における神経情報伝達のメカニズムの基礎/向精神薬の作用メカニズム/向精神薬の開発/臨床薬物動態学/時間薬理学/薬物動態・薬力学における個人差/薬物相互作用/薬物有害反応
II 薬物治療学総論
動態理論の治療への応用/妊娠および授乳中の薬物投与計画/小児における薬物投与計画/高齢者における薬物投与計画/腎障害時における薬物投与計画/肝障害時における薬物投与計画/心不全時における薬物投与計画/糖尿病とメタボリックシンドローム/臨床精神神経薬理学におけるEBM
III 薬物治療学各論
種類,作用機序,適用,使用法,薬物治療ガイドライン/抗うつ薬と抗不安薬/抗精神病薬/双極性障害の治療薬/他の薬物,治療/精神薬理学的治療/新薬開発の展望―抗精神病薬を中心に
付録
わが国で処方できる向精神薬リストと薬物動態プロフィール/わが国で処方できる抗精神病薬,抗うつ薬の受容体作用プロフィール/向精神薬の等価換算
関連書