外傷性ひきこもり
日本的な複雑性PTSDへの支援と治療
日本には100万人を超えるひきこもり当事者がいるといわれているが、精神科医ですら、ひきこもりの理解が不十分で、効果的な支援ができていないという。
この現状を憂い、ひきこもりを経験した当事者の育ちについて聴取を重ねた著者が、「親の不適切なしつけによる発達性トラウマから複雑性PTSDが生じ、一部の人がひきこもりに移行する」という仮説を展開する。
トラウマの基礎知識に始まり、親の養育と子どものパーソナリティの関係、親の不適切なしつけにみられる意外な側面、ひきこもりのなりやすさ、ひきこもりの人への関わり方や専門的治療を外傷性の視点から解説した21世紀の日本人論。
ひきこもり中の人、家族、支援者など、ひきこもりに関わるすべての人に。
宮田量治 著
定価 2,640 円(本体2,400円 + 税) A5判 並製 328頁
ISBN978-4-7911-1082-7〔2021〕
Contents
第1章 PTSDと裏切り
第2章 体験のトラウマ化とPTSDの発症
第3章 ひきこもり発生の観点からみた外傷性精神障害とPTSD
第4章 親のしつけに注目しつつ「トラウマ体験記」を読む
第5章 子ども虐待としつけの境界
第6章 発達性トラウマとひきこもり
第7章 親のしつけの背後にある意外な側面
第8章 ひきこもりになるのは、どのようなひとたちか?
第9章 ひきこもり支援の要点
第10章 トラウマの治療とひきこもりのひとの回復
第11章 ひきこもり大国:日本
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