過食症短期入院治療プログラム
精神科のスキルを生かして摂食障害治療に取り組もう
日本では、摂食障害の治療が精神科領域に根付いているとは言えず、患者の身体管理の難しさから「うちでは診られません」と治療を断ることも多いという。本書では、過食症の患者に適切な治療を行うための4週間の入院治療プログラムを紹介。患者の自助努力を援助する「ガイデッドセルフヘルプ」の理論を取り入れ、患者自身が症状を記録するワークブックの指導や、心理教育も併せて行うことで大きな成果をあげているプログラムを詳細に解説。精神科医だけでなく、看護師、臨床心理士、精神保健福祉士、作業療法士、管理栄養士などがチームでかかわるプログラムであるため、多職種に役立つ情報が満載。
西園マーハ文 編
特定医療法人群馬会群馬病院摂食障害治療チーム 著
定価 2,200 円(本体2,000円 + 税) A5判 並製 152頁
ISBN978-4-7911-0956-2〔2017〕
Contents
刊行にあたって
SECTION1 摂食障害を精神科で治療するために必要な病理の理解・治療の理解
1. はじめに~摂食障害を精神科で治療する意味~
2. 精神医学の立場からの症状解説
3. 摂食障害の治療の考え方
4. 群馬病院での治療
5. 過食症短期入院治療プログラムの「適応と禁忌」
SECTION2 事例紹介
1. Aさんの入院治療~変化は起きる~
2. Bさんの入院治療~入院中の若干の「再発」から学ぶ~
SECTION3 プログラムの効果と今後の課題
1.プログラムの効果・担当者の声
2.摂食障害に取り組む全国の精神科の医療者の方々へのメッセージ
SECTION4 入院用ワークブック
COLUMN1 チャリティーショップと摂食障害~イギリスの町の風景~
COLUMN2 過食症入院治療プログラムにおける,精神療法的な「仕掛け」
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