摂食障害入院治療
超低体重と多様性
わが国では近年、女性の低体重化が著しく、摂食障害の有病率は約20年間で爆発的に増加している。しかし、摂食障害の治療には確立されたプロトコールは存在しないため、治療が行き詰まるケースも多い。本書では、摂食障害の治療経験の豊富な執筆陣が、患者と真摯に向き合ってきた23の症例を提示。ベストの結果が得られた症例ばかりではなく、治療に難渋した症例を主に紹介した。神経性やせ症や回避・制限性食物摂取症、発達障害の合併、患者の高齢化など、多様な摂食障害症例を通して個々の特性に合わせた対処法を学べるなど、マニュアル本では得られない対応策が詰まった摂食障害症例の集大成。
小林聡幸、
須田史朗 編著
阿部隆明、
黒鳥偉作、
齋藤慎之介 著
定価 2,420 円(本体2,200円 + 税) A5判 並製 184頁
ISBN978-4-7911-1047-6〔2020〕
Contents
序章 神経性やせ症の入院治療
第1章 超低体重症例の再栄養と再栄養症候群
第2章 重篤な身体合併症と身体の語り
第3章 家族に寄り添う伴走者として、発達特性に向き合う
第4章 回避・制限性食物摂取症を共に乗り越える
第5章 死を賭す発達障害と食べない生き方
第6章 生きざまとしての摂食障害:重症遷延性摂食障害
第7章 高齢化する神経性やせ症
第8章 擬態する/された神経性やせ症
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