ハイパーアクティブ:ADHDの歴史はどう動いたか
ADHDと診断される人の数は世界的にみても増加の一途をたどっている。この急増の原因は何だろうか。著者はこの病態が歴史的に医学界でどのように扱われてきたかを丁寧に読み解く。多動衝動性障碍、器質的脳症候群、行動化、微細脳損傷、児童期の多動性反応、微細脳機能不全、注意欠如障碍(ADD)、注意欠如・多動性障碍(ADHD)など、その用語も様々である。世界規模での時代のうねりに揉まれ、文化的背景に彩られ、ADHDの歴史がどのように動いたのか──壮大なストーリーで、様々な要因がからみあう様が、謎解きのような面白さで描かれる。まさにADHDの歴史を描いた決定版。ADHDについて一挙に理解を深めることができる。ADHDの知識を整理するのにも最適な一冊。
マシュー・スミス 著
石坂好樹、
花島綾子、
村上晶郎 訳
定価 2,970 円(本体2,700円 + 税) 四六判 上製 392頁
ISBN978-4-7911- 0965-4〔2017〕
Contents
序論 なぜ多動症か
第一章 多動症以前
第二章 最初の多動症児
第三章 多動症論争
第四章 リタリン:魔法の弾丸か黒魔術か
第五章 代替の治療的接近法
第六章 世界の多動症
結論 上手に多動症を、か
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