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精神科医のHPサイトで双極性障害とBPDと自己愛性の見分け方について
とても分かりやすく紹介されていたのでご紹介します!
●双極性障害とBPDは熟練して医師でもなかなか見分けることが難しいと言われています。
・BPD経過中の双極性障害の発病率は15%と言われています。
・双極Ⅱ型障害は12~23%がBPDの診断基準を満たしている。
・双極性障害はBPDに加え、演技性・強迫性パーソナリティー障害と併存していることがある。
・双極性障害のスクリーニング尺度として普及している心理検査МDQはBPDを
疑陽性と判断してしまう。
・BPDと双極性障害の類似性
情緒不安・不安定な人間関係・衝動性・繰り返す自殺企
●BPDと双極性障害の違い
BPDは慢性的な空虚感を訴え、高揚した気分になるkとは少なく、
対人関係で攻撃的になりやすい。
・再発がほとんどない。
・自分を傷つける行為を繰り返す。
・スプリティング(白黒思考)グレーゾーンを作れない
・薬が効きにくい。
・自己像が絶えず揺らいでいる。
●双極性障害の特徴
・対人関係に過敏に反応するが、環境要因の影響は明らかではない。
(BPDは生物・環境・社会要因の影響を挙げている)
・再発を繰り返す
・自分を傷つける行為はあっても躁鬱の症状がある時だけに見られる。
・否認によるストレス回避のための躁状態になることがある。
・薬が比較的効きやすい。
・自己像は一貫していて、尊大な自己像を持っている。
●自己愛性パーソナリティー障害の特徴
・自分を否定されるなど、自己愛が傷つけられた時に見られる攻撃性。
・気分がいい時に調子に乗ってしまう誇大性の増幅。
・挫折に弱く、挫折したときに激しく落ち込み抑うつ状態になる。
双極性と自己愛でよく診断で迷う点は、自己像は一貫していて、
誇大的な自己像を持っているという部分で診断に迷うそうです。
参考資料 最新精神医学16巻1号2011年1月25日発刊