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分裂病症候学 増補改訂

記述現象学的記載から神経心理学的理解へ

分裂病症候学 増補改訂
完売となった旧版に大幅増補。初期分裂病論、宮﨑勤精神鑑定書をのぞく大半を収録した論文集。臨床実践をもとに分裂病症候をつまびらかにしようとする筆者の「症候学」の観点から、精神医学を問い直す。
中安信夫著
定価 14,300 円(本体13,000円 + 税) A5判 上製函入 876頁
ISBN978-4-7911-0458-1〔2001〕
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Contents

第部 状況意味失認と内因反応

第一章 背景思考の聴覚化
  ―幻声とその周辺症状をめぐって―
背景思考の聴覚化の概念
背景思考の聴覚化の理論的過程
背景思考の聴覚化の実際
第二章 背景知覚の偽統合化
  ―妄想知覚の形成をめぐって―
妄想知覚の原初形態
二次的発展形態
第三章 自我意識の異常は自我の障害か
  ―ダブルメッセージ性に着目して―
自我意識その成立要件と自我との関係性
ダブルメッセージとしての自我意識の異常
第四章 状況意味失認半球間過剰連絡症状群
  ―分裂病症状の神経心理学的理解―
状況意味失認
半球間過剰連絡
第五章 分裂病最初期にみられるまなざし意識性について
記述現象学的理解
神経心理学との接点を求めて
第六章 内なる非自我と外なる外敵
  ―分裂病症状に見られる他者の起源について―
状況意味失認における他者
木村および村上の他者論との比較
第七章 緊張病症候群の成因論的定義
  ―偽因性原始反応として―
緊張病と原始反応の症候学的類似性(クレッチマー)への再着目
偽因性原始反応としての緊張病症候群
症状形成機序からみた緊張型と妄想型の同一性と差異性―分裂病における亜型概念の検討
第八章 状況意味失認と内因反応
  ―症候学からみた分裂病の成因と症状形成機序―
症候学は疾患論に寄与しうるか
成因としての状況意味失認
症状形成機序としての内因反応
第九章 自生と強迫
  ―体験様式の差異とその臨床的意義―
旧来の分裂病症候論における強迫体験の位置づけ
異論の提出
自生と強迫の体験特性の比較
第一〇章 緊迫困惑気分/居住まいを正させる緊迫感
  ―初期分裂病治療の標的について―
居住まいを正させる緊迫感危急に備えさせる緊迫感
初期分裂病治療の標的として
第一一章 内因性若年 無力性不全症候群についての一考察
  ―初期分裂病症状スペクトラムの一症状群として―
着想の契機
仮説設定とその論証
文献例による実証
第一二章 二段階病理発生仮説から見た分裂病の再発/治癒と再燃/寛解
分裂病の二段階病理発生仮説
分裂病の再発/治癒と再燃/寛解
第一三章 分裂病性実体的意識性
  ―その形成機序、現象形態、ならびに進展段階―
被注察感(まなざし意識性)
二重我(心)、二重身、体感異常、もの意識性
第一四章 緊迫困惑気分に潜む加害・自罰性
  ―分裂病初期状態における自殺に関連して―
症例
加害・自罰性の病態構造
第一五章 面前他者に関する注察・被害念慮
  ―初期分裂病に対する誤診の一要因―
陳述例
定義
形成機序
誤診の一要因として
第一六章 要説:分裂病の病理発生と症状形成に関する状況意味失認
  内因反応仮説(二〇〇一)
分裂病の特異的初期症状
状況意味失認
内因反応

第部 周辺テーマをめぐって

第一七章 経験性幻覚症ないし幻覚性記憶想起亢進症の二例
症例
考察
第一八章 離人症の症候学的位置づけについての一試論
  ―二重身、異常体感、実体的意識性との関連性―
離人症体験の特異性
離人症の記述現象学的理解
離人症の臨床症候学的位置づけ―対極としての二重身、異常体感、実体的意識性
第一九章 ファントム理論に対する疑義
疑義一:ファントム短縮は一次障害か?
疑義二:ファントム理論は幾何学か?
疑義三:ファントム短縮は分裂病症状全般を説明しうるか?
第二〇章 夢幻様体験型(Mayer-Gross)のエピソードを頻回にくりかえした一例
  ―状態像と発症因をめぐって―
症例
考察
第二一章 解離症の症候学
  ―精神危急時における[葛藤主体の隠蔽]の諸相―
自己危急反応
解離症の症候学
第二二章 強迫性の鑑別症候学
  ―制縛性ならびに自生性との比較を通して―
制縛性強迫性
強迫性自生性

第部 臨床精神医学の方法

第二三章 記述現象学の方法としての病識欠如
病識欠如の旧来概念とその解体
精神医学における"症状”の意味
病識欠如の各論的定義
第二四章 DSM-(-R)奇異な妄想bizarredelusionsについての批判的検討
  ―記述現象学とその妄想概念―
記述現象学の方法論的自覚
DSM-(-R)奇異な妄想に対する批判
第二五章 DSM--Rに見る臨床的視点の欠落
  ―精神医学における臨床診断のあり方に触れて―
精神医学における臨床診断についての私見
DSM--Rに見る臨床的視点の欠落精神分裂病の診断基準をとりあげて
第二六章 精神病理学における記述とは何か
JaspersKの記述現象学に対する批判
記述現象学に関する筆者の見解
仮説 検証的記述による分裂病症候学
第二七章 虚飾と徒花
  ―精神病理学生物学的精神医学に寄せて―
虚飾と徒花
精神病理学に対する批判
生物学的精神医学に対する批判
第二八章 方法としての記述現象学
  ―[仮説 検証的記述]について―
心的体験とは何か
[仮説 検証的記述]とは何か
第二九章 精神科臨床診断の思想
  ―臨床診断基準に求められるものは何か―
疾患概念臨床診断
臨床診断基準に求められるもの
DSM批判
第三〇章 EBM(統計証拠)/アルゴリズム(フローチャート)経験証拠/治療適応
  ―治療方針の選択に際しての臨床医の決断―
経験証拠/治療適応による従来治療
EBM/アルゴリズム治療ガイドライン
経験証拠/治療適応による従来治療の立場からみたEBM/
アルゴリズム治療ガイドラインの問題点

精神科臨床の狭間で

中安信夫 著

反面教師としてのDSM

中安信夫 著

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