当時者さんやご家族に不安を感じる場所や状況をすべてリストアップしてもらい、不安の程度の強いものから弱いものへと順に並び替えてもらいます。
その際、最も強い不安を感じる場面を100点とし、不安を感じない状態を0点
として、書き出したすべての場面に対して評点(点数を自覚的障害単位SUD)
します。
実施においては、一般的に不安の少ない場面からトライしてください。
何日か行い、不安の弱い場面に慣れ不安がなくなってきたら、次のステップに
チャレンジして下さい。不安な状況があっても、回避行動をとらなくなtぅたら
少し段階を上げていき、少し上の強い不安に立ち向かってみてください。
(無理はしないようにしてくださいね)
視線恐怖症の不安階層表(例)
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不安や緊張解消のコツ
不安になったり緊張したりするのは、危険に直面する可能性のある状況に対応
しようとする心や体の自然な反応です。ほどほどに不安を感じたり緊張
したりすることで、私たちは危険から身を守っているのです。
しかし、それが極端になりすぎると、心や体が固まって危険な状況にうまく
対処できなくなってしまいます。だからといって、怖いと考えて問題から目を
そらしてばかりいると、いつも間にか問題が大きくなりすぎて、対応できなく
なってしまいます。
そうならないためにどうしたらいいでしょうか?
それは、少しくらい不安になったり緊張したりしたとしても、恐がりすぎずに
問題に向き合うことが大切になります。
頭のなかでいくら考えても、その問題に対処できるかどうかはわかりません。
実際に問題に取り組んで、確かめてみる必要があるのです。
それが大事だと思うのなら、たとえ怖かったとしても、行動して確かめなくては
なりません。そのときには、できることから少しずつ取り組むようにします。
いくつか課題を決めて、少しずつそれをこなしていくようにします。
できるかできないか、白か黒かで考えないで、まずできそうなことから
取り組んで、最終的に目標に到達できるようにしてゆきます。
取り組む課題を決めた時には、頭の中で考えないで、紙に書き出すようにした
ほうが良いです。頭のなかだけで考えていると、いろいろな考えが浮かんできて
まとまらなくなります。
目に見えるように紙に書き出してみると、冷静に課題に向き合えるようになります。 参照資料:小野裕
不安階層表は不安を感じすぎずに、不安なことに取り組む第一歩になれれば
幸いです。どうぞ試してくてくださいね!
BPD家族会代表 奥野栄子