BPDの人が安心できる人とはどんな人か。
どうやら「理解し・優しい人ではなく」
「BPDより強い人」なのかもしれません。
では「BPDより強い人とはどんな人か」というと、
BPDより強いパワーがある人。BPDの強さに負けない人。
BPDのパワーに屈しない意志を持っている人に
あてはまるかもしれません。
でも、このことを聞くと不思議に思うかもしれませんね。
何故なら、BPDの人は「何で私のことを理解してくれないのか!」
「何で優しくないのか!」と言って周囲を責めますからね。
なのでついついBPDの人を一生懸命気遣ったり、優しい言葉をかけて
あげたり、全面的に受け入れたりしてしまいますよね。
でも、BPDの人にしてみれば「言いなりになる人」としか認知できないかも
しれません。彼らが(意図的にではなく)周囲をコントロールしてしまうのは、
「自分の中の不安を取り除きたいから・・・」です。。
でも実際には人をコントロールできても、「不安は取り除けないのです」
逆に不安は一層膨らんでしまうかもしれません。
その事実を当事者も家族も知る必要があります。
あるHPのサイトで「高機能型境界性人格障害」の方のコメントが
掲載されていてとても興味深かい内容が書かれていました。
(私が知っているBPDの幾人もの人も同じことを言っていました)
高機能型BPDは知能犯的なところがあり、医療従事者や家族を
コントロールしてしまう・・・なのでBPDに対して負けない人でなければ
自分が相手をコントロールしてしまう・・・
これまで出会った人やDrや臨床心理士はBPDに屈する人で、
それがBPDの人にとって苦痛と不安を感じたそうです。
この方は高機能型BPDでしたが、自傷行為・依存が強かったようです。
そのBPDの方はあるDrと出会います。
自分はあらゆることをやっていると告げると
そのDrは「へえ~そうなんだ!パーフェクトのBPD人生を
送ってきたんだね~。へえ~本当に何でも手をだしたんだ~。
すごいなぁ~。自傷行為と依存のパーフェクトだぁ~」と言い続け
顔は笑っていても目は全く笑っていない毅然としていた目
をしていて、その目は威圧感があったそうです。
それからそのDrは「君と僕と話をしなくてはダメなようだね」といい、
BPDの強烈すぎるパワーに決して屈さない・動じない
といった対応が彼の安心感につながったそうです。
この対応から何を学べるかと言うと
BPDより強いということは
BPDを言いくるめることや全面的に理解しょうとすることが強さなのではなく、
BPDに対して「動じない強さ」
BPDを「認める強さ」BPDに「コントロールされない強さ」
つまり思い通りにならない人がBPDの人を安心させる
ことができると言うことです。
動じない・コントロールされないということは
見捨てることではありません。
BPDを否定することはその当事者を否定することであり
見捨てられ感を与えてしまいます。
BPDを認めるとはBPDの無茶な言動を受け入れることではなく
その人がBPDであるという事実をそのまま受け入れて
あげることがその人の強さとなのです。
では、どうすればBPDである事実をそのまま受け入れて
あげることができるのでしょうか?
どうすれば動じずコントロールされない強さを持つことが
できるのでしょうか?
まず、自分がBPDを認められない理由。否定してしまう理由を考えてみてください。
例えば(本を読んで・講義を聞いて十分BPDとは分かっているけど、何故あんなことを言うのか?何であんなことをするのか?といったことを考えつづけることがBPDを否定してしまっているかもしれません)
BPDに動じてしまうとき、コントロールされてしまう時の自分の思考や言動を考えてみてください。
意外とBPDの言動でコントロールされているというより、自分で自分を強制してしまっている
例えば(母親として失格という思い・この場から逃れるために妥協する・私が何とかしなければ・
他者の目が気になるとか・・・)つまり自分のことを考え続けていることが
自分自身を強制してしまっていることなどがあるかもしれません。