ボーダーの人の8~10%が自殺をするといいます。
うつ病や統合失調症の人よりも、致死的ではない自殺を図り、自殺についていつも考え、自殺の脅しを繰り返すとのことです。
他の疾患を合併していると、実際に自殺する可能性が高くなります。
ボーダーの人が本当に死にたいと思っているなら、ただちに専門家の助けを求めてください。
○自殺の脅しに翻弄されていると感じた時
自殺の脅しに恐怖を感じると、ノン・ボーダーの人の気遣いは怒りに変わるかもしれません。
多くのボーダーの人が、ノン・ボーダーの人が戻ってこないなら自殺をするとほのめかします。
ノン・ボーダーの人は極度の罪悪感,混乱,不安を抱えることになります。
ボーダーの人への一体感は消え、不愉快な権力闘争が拡大していきます。
それは双方にとって公正ではありません。
ボーダーの人は、彼らの不幸の責任はあなたにあり、自殺をしたらあなたのせいだと思い込ませようとします。
専門家による治療が必要です。
○してはいけないこと
・戦わない
彼らが本当に死のうとしているかどうかの議論をしないでください。
あなたが間違っていると証明するために、彼らは自殺を実行するかもしれません。
・非難しない
ボーダーの人があなたを操作していると言って責めないでください。
あなたの良心に反することを要求されても、直感に従ってください。
ボーダーの人の行動であなたがどんな気持ちになるか、話し合ってもいいでしょう。
・強迫に屈しない
あなたの心遣いを証明するために、相手に哀れみを示さないでください。
強迫に屈してもあなたの怒りは治まらないし、ボーダーの人が自分を傷つける可能性も残ります。
根本的な問題は解決されず、同じシナリオが繰り返されます。
・助けを求める
相手の要求に屈した経験があるなら、専門的な援助を求めてください。
(次の記事に続く)
*「境界性パーソナリティ障害=BPD」第2版(星和書店)より
文責・稲本