(前の記事からの続き)
o家族と仲間の影響
パーソナリティは全て、育った環境によって形作られます。
私たちが皆「正常な範囲内の機能不全」の中で育ってきてもいます。
BPD発症のリスクには次のようなものがあります。
・感情的,身体的,性的虐待
・効果的でない(とBPD本人が思っている)育て方
・無秩序な家庭状況
・親と子供の気質の不適合
・親,または親の関心の喪失
これは99%の家族に当てはまるかもしれません。
でも自らを咎めないでください。
BPDの人は対人的なやり取りを誤解したり、間違って記憶したりするかもしれません。
強い見捨てられ不安のため、友人関係をより多く求め、期待する可能性があります。
oBPDの一因としての「非承認的な環境」
BPDの原因に関する「生物社会的」モデルがあります。
BPDの人は生まれつきストレスに激しく反応し、感情的な頂点は際立っています。
落ち着くまでに普通より長い時間がかかります。
感情的に脆弱な子供が「非承認的な環境」で育てられると、BPDを発症するといいます。
非承認的な環境とは次のようなものです。
・養育者が、子供の感情や経験を間違っていると言う
・養育者が、子供の欠点を批判する
子供は自分の直感的な反応を信用しなくなり、自分がどう感じるべきか、他者に目を向けるようになります。
o親と子供の適合不良
リスクファクターのひとつが、生物学的に脆弱な子供と、子供の要求を負担に感じる養育者との不適合です。
家族が危機的状況にある場合,親が子供と過ごせる時間が制限されている場合などがあります。
*「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」ランディ・クリーガー(星和書店)
〈監訳:遊佐安一郎〉より
文責・稲本