2014年5月アーカイブ
○少し眠りましょう
ほとんどの人は、普段眠っているより60~90分、多く寝る必要があります。
睡眠不足によって、心臓病の危険性が高まります。
課題をなすことも難しくなります。
○スピードを上げてみましょう
30分間の早歩きをするだけでも、知力とメンタルヘルスの働きが高まります。
○簡単な方法で変化を起こしましょう
1日5%ずつ変えていきましょう。
5分間ウォーキングをしているなら、次の日それを5%分増やしてみましょう。
「パワーツール1」を振り返ってみてください。
一番簡単で、効果がありそうで、できそうなことを1つ選んでください。
何かを始めましょう。
そして明日、または1週間後、それを5%増やしましょう。
それは"ものすごい成果"となります。
前に進んでいる限り、それがどんなにゆっくりであっても、後退はしていません。
そして、成功は成功を生むということも分かってきます。
進歩は、それ自体が報酬となります。
自分を大切にするというのは、食事のようなものです。
仕事やトラブルで消費するカロリーを、自分を大切にすることによって補給できるのです。
○充実した生活を送りましょう
健全な生活を送るには、他の人たちとの付き合いや外での活動,日々の達成感が必要です。
一人になって休息し、考える時間も必要です。
自分の能力に気付き、満足感も得られるようなことをしてください。
趣味は特に有効です。
音楽を聴いたり、レストランに行ったり、天気のよい日に外に出るのもよいでしょう。
違う人と違う環境に身を置くと、自己像が変わり、より客観的に見ることができます。
「普通」とは何なのかを思い出すことができます。
○深呼吸をしましょう
私たちは危険を感じたら、「闘争(敵に立ち向かう)か逃走か」の反応が働くように進化しました。
現代では恐怖は、激しくはありませんが続いています。
大抵、闘うことも逃げることもできません。
ストレス状態が続くと、免疫システムが弱まります。
腹式呼吸(深呼吸)をすることで、「闘争か逃走か」の反応が緩和されます。
気分がよくなったり、良く眠れたり、集中力が高まったりします。
ステップ1:
仰向けになってください。
腰に負担がかからないように、両膝の下に枕を置いてください。
ステップ2:
体をリラックスさせてください。
顎と両手を緩めて、肩の力を抜いてください。
ステップ3:
胸ではなく、お腹で深呼吸をしてください。
ゆっくりと、深く息をしてください。
緊張してきたと感じたら、5分間はこれをやるようにしましょう。
○受け入れる練習をしましょう
・物事は今あるがままであり、コントロールできることでも、治せることでもないのです。
それは皆さんのせいではありません。
・皆さんは現在に生きています。
過去の悪いことに思いを巡らし、誰かを責めたりしないでください。
・最悪なことを受け入れれば、あとは上がっていくしかありません。
小さなことから物事を受け入れていきましょう。
ある女性はいつもいらいらして不機嫌でしたが、考え方を変えることにしました。
悪いことしか起こらないと想定することにしたのです。
すると、小さなことで素直に喜べるようになりました。
できごとが苦痛をもたらすのではなく、できごとに対する解釈が苦痛をもたらすのです。
考え方は、自分の感情に計り知れない影響を与えており、問題自体とは別のものなのです。
○笑い、この最良の薬
微笑んだり笑ったりすれば、エンドルフィン(モルヒネに似た物質)が作られ、痛みが和らぎ、体はリラックスします。
ex.なぜ私たちは親をやっていけるのでしょう?
「私たちがいなければ、メンタルヘルス業界は不景気になってしまうわ」
「このロックンロールがやめられないんだ」
家族の人たちは仲間内で、緊張をほぐしたり、怒りを鎮めたり、問題に対処するためにユーモアを使います。
ユーモアは絆を深めたり、病気の話をするうえで有効です。
ユーモアで敵意を減らすこともできます。
ただ、慎重に使いましょう。
皮肉に聞こえたり、裏目に出てしまうこともあります。
(前の記事からの続き)
o無罪!
"良い罪悪感"は私たちに注意を促してくれます。
"悪い罪悪感"は誰の利益にもなりません。
罪悪感は色々なところからやってきます。
1.本能的なもの
不合理な親の罪悪感というものがあります。
もっと何かをしてあげられたら、またはしていなければ、自分の子は立派になったのに、と思い込むことです。
2.文化的なもの
社会では、子供の行動上の問題に対して、いつも親(特に母親)に責任があるとされます。
3.固定観念
BPDの人が子供の頃、親から虐待を受けていたという固定した味方があります。
4.家族からのもの
ノン・ボーダーの人が境界を設けたりすると、BPDの人は罪悪感のボタンを押します。
罪悪感によって、皆さんは惨めになります。
考えがぼやけ、悪い決断をしてしまいます。
しかしもっと別のことにエネルギーを使うべきです。
o怒り
怒りがある場合、何かを変える必要があります。
ノン・ボーダーの人の中には、怒りを抑え込み、気付かない人もいます。
怒りは発散されずに溜まり、うつや恨み,激怒に繋がってしまいます。
体の病気の原因にもなります。
怒りをうまく処理することも大切です。
人に誤解されて怒りを感じたら、「誰にも分かってもらわなくていい」と自分に言い聞かせてください。
障害とBPDの人とを、別個に考えてください。
安全で健全な怒り方を見つけましょう。
ひとりでいられる場所で、怒りを感じている相手(自分)と向き合っていると想定し、言いたいことを叫んでください。
送らない手紙を書くのもいいでしょう。
今まで気付かなかった感情も出てきて、自分に深いあわれみを感じるかもしれません。
(次の記事に続く)
文責・稲本
愛する人がBPDの人なら、計り知れない心配,罪悪感,自尊心の低下,怒りなどがあるでしょう。
心配と罪悪感は親によく見られます。
BPDの子供は大人になると、自分に自信を持てず苦しみます。
パートナーがBPDの人なら、怒りが感情の大半を占めます。
(親は怒りをうつに変える傾向があります。)
o心配しないで、元気を出して
BPDの気分の変化は予測不可能で、電光石火で起こるため、先の予想がつきません。
《カーネギーの問題解決法》
non-BPDは、自分に問題解決能力があることを忘れがちです。
心配性にならない秘訣は、自分の世界を区別することです。
気分が悪いときは気分の悪さを味わってください。
泣いて叫んで、悲鳴を上げて、柔らかいものを壁に投げつけ、そして昼寝をしましょう。
できることに焦点を合わせてください。
ステップ1:
問題をひとつ選び、それに関する事実を落ち着いて集めてください。
心配の半分は、事実を把握する前に決断しようとして起こります。
ステップ2:
事実を分析してください。
例えば、お金や時間がないと言うのではなく、少しでも無駄にしているお金や時間がないか、考えてみましょう。
何が重要かを考えてください。
ステップ3:
決定したら、行動に移してください。
すぐに諦めないでください。
とはいえ、BPDの人に効果が見られない方法に固執しないでください。
ふたつを見極める要素は時間(数年)です。
(次の記事に続く)
文責・稲本
皆さんにも援助チームが必要です。
o皆さんのためのセラピスト
専門のセラピストでさえ、他のセラピストの支援を必要とします。
皆さんに助けが必要なのは当然です。
セラピストは中立的な立場から、見なさの感情に耳を傾け、それを承認し、BPDの人の考えと事実との違いを指摘し、皆さんの役割を教えてくれるでしょう。
子供にも援助が必要です。
論争の多い家庭環境が子供に与える影響を甘く見てはいけません。
o友人と家族
孤立しないでください。
BPDの人に脅されるような生活は、人間の生活ではありません。
友人や家族ができるのは、話を聞いてあげることです。
彼らが答を出す必要はありません。
聞く耳とハグできる腕があれば大丈夫です。
友人は現実チェックができます。
BPDの人と付き合っていると、何が普通なのか分からなくなることがあります。
バランスが重要です。
oコミュニティ
コミュニティは、人間関係,価値や興味,共通の歴史などを分かち合う人々の集まりです。
近所でもオンラインでも、繋がりが重要です。
今では、パソコンのキーを押すだけで、何千というコミュニティを見つけることができます。
*「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」ランディ・クリーガー(星和書店)
〈監訳:遊佐安一郎〉より
文責・稲本