(前の記事からの続き)
《防衛的にならない》
防衛的反応は、「あなたの感情は間違っている」というメッセージを伝えます。
人は激怒すると、別の見方ができるか冷静に考えることができません。
自己防衛を試みても、火に油を注ぐだけです。
当人が望むことは、話を聞いてもらうことです。
もちろん、反論せずに耳を傾けるのは、傷つくことを意味します。
怒り,批判,批難を、受け入れるべきだということではありません。
BPDの人には、問題を抱えていることを認め、病気を管理していく責任があります。
BPDの人は脳の障害を持っているのだということを、心底認めることができれば、皆さんはダメージを受けることなく、言葉を素通りさせることができるでしょう。
《遅らせる,気持ちをそらす,緊張を和らげる,DEAR》
「責める」ような表現は避けてください。
責めるような表現:あなたが喧嘩を始めたのよ
中立的な表現:私たちは喧嘩になったのよね
責めるような表現:君が叫び続けたから、僕はその場を離れたんだ
中立的な表現:喧嘩がエスカレートしたから、僕は離れる必要があったんだ
責めるような表現:君がこうしたんじゃないか
中立的な表現:こんなことが起こったんだ
責めるような表現:あなたが怒鳴ったのよ
中立的な表現:大きな声だったわね
(次の記事に続く)
*「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」ランディ・クリーガー
〈監訳:遊佐安一郎〉(星和書店)より
文責・稲本