米国原潜が日本の水産高校実習船に衝突し、9名が亡くなるという衝撃の事故から、はや7年。生き残った生徒は、生還したことを喜ぶどころか、悔い、深い苦しみに襲われ続けた。重症PTSDで入院する生徒もいた。そんな彼らを、保健所、学校、病院、行政、地域住民は、長期にわたり、粘り強く支えケアした。本書は、事故発生からケアの終結まで、生還生徒の回復を中心に援助者の視点からルポルタージュ的に描写した第1部と、それを補う第2部から構成される。医療・福祉・教育などの様々な現場で、被災者や被害者、遺族の支援に携わっている全ての援助者に捧げる書。
前田正治、加藤寛編著
定価
2,750 円(本体2,500円 + 税) 四六判 上製 300頁
ISBN978-4-7911-0660-8〔2008〕