不安を克服する
不透明感が漂う現代社会の先行きに、様々な不安を抱え、こころを病む人が増えています。また、社会的要因とは別に、その人自身の資質や身体的要因が不安を引き起こすこともあるようで、程度が進むと、不安を主症状とする精神障害、つまりは不安障害を引き起こすようになるようです。かつて神経症と呼ばれていた不安障害は現在では、パニック障害、全般性不安障害、強迫性障害、社会不安障害(社会恐怖)、広場恐怖といった病態に分けられ、薬物療法や心理療法といった適切な治療法を行うことで回復する精神障害です。ここに挙げた本は、回復へと向かう第一歩となるものばかりで、不安に悩む方にはすぐに参考になるものを集めてみました。
『不安や心配を克服するためのプログラム:患者さん用ワークブック』を使いこなしたい治療者のためのガイドブック。全般性不安障害をもつ人やその傾向のある人のための,認知行動療法を使った治療プログラムを実践する。
リチャード・E・ジンバーグ、ミッシェル・G・クラスケ、デイビッド・H・バーロウ 著
伊豫雅臣 監訳
沖田麻優子 訳
マインドフルネスは、「今、この瞬間」の経験をありのまま受け容れて自己を思いやる気づきのスキルである。マインドフルネスによる慢性的不安への対処法を、豊富な症例とエクササイズで身につける。
スーザン・M・オルシロ、リザベス・ローマー 著
仲田昭弘 訳
「心配性だ」「すぐ緊張してしまう」と悩んでいる人,不安でやるべきことが手につかない人など,全般性不安障害(全般不安症)をもつ人やその傾向のある人が,認知行動療法による対処方法を学べる。
ミッシェル・G・クラスケ、デイビッド・H・バーロウ 著
伊豫雅臣 監訳
沖田麻優子 訳
からだの気づきを用いた画期的なトラウマ・ケアとして注目を集めているソマティック・エクスペリエンシングの創始者ラヴィーンによる初めての理論的解説書。読者をトラウマ治療の核心に導く。
ピーター・A・ラヴィーン 著
池島良子、西村もゆ子、福井義一、牧野有可里 訳
医師にも薬にも頼らず強迫性障害を克服した著者が、同じ障害に苦しむ人々に捧げる40の鉄則。自他の体験をもとに、強迫性障害とどのように付き合い、対処し、乗り越えていけばよいかを教えてくれる。
田村浩二 著
本書は、不安障害で苦しんでいる人に対するアクセプタンス&コミットメント・セラピーという心理療法について、その実際の面接の始まりから終わりまでを描いたガイドラインである。
ゲオルグ・H・アイファート、ジョン・P・フォーサイス 著
三田村仰、武藤崇 監訳
三田村仰、武藤崇、荒井まゆみ 訳
心の平和を唯一の目的にして自分で心の姿勢を選び取っていくアティテューディナル・ヒーリング(AH)。そのファシリテーター・トレーニングの実録。ファシリテーターになっても、「相手のため」ではなく「自分の心の平和のため」と専心することで、あたたかい癒しの空間が広がる。AHの学びを深めたい人だけでなく、燃え尽きを防止したい、さらに効果的な働きかけをしたい、あらゆる治療者やカウンセラーにもお勧め。→DVD同時発売!
水島広子 著
心の平和を唯一の目的にして自分で心の姿勢を選び取っていくアティテューディナル・ヒーリング(AH)。そのファシリテーター養成のためのグループ練習法をDVD版にて紹介。AHの中心的考え、AHグループを進める工夫、トラブル解決法などを、ファシリテーター体験を通して学ぶことができる。AHの学びを深めたい人、あらゆる治療者やカウンセラーにお勧め。
→書籍同時発売!
ファシリテーター:水島広子
本書において著者は、精神療法の実践から不安障害を捉えなおす。輸入された学説ではなく、永年にわたる臨床経験から自前の論が展開されている。心理的視点と社会的視点、薬物療法と精神療法の統合など、さまざまな視点からは、「不安障害における回復の主体は患者自身であり、自己回復を援助する方法を探る」という著者の治療スタンスが鮮明に浮かび上がってくる。
中村敬 著
パニック障害、強迫性障害、社会恐怖といった「不安の病」の症状や治療内容などを、認知行動療法を中心に具体的にわかりやすく解説。
伊豫雅臣 著
アメリカで生まれた「アティテューディナル・ヒーリング」にはルールがありません。あるのは「原則」のみ。そのゆるやかな原則は、こころの平和を求める人、こころを安定させて豊かな人間関係を築きたいと思っている人、また自分を好きになりたいと切望する人の新たな道しるべとなります。
水島広子 著
アティテユーディナル・ヒーリングを使って不安を抱える人を治療するセラピスト向けのワークブック。
水島広子 著
パニック障害とは? どのように戦えばよいのか? どんな治療が必要なのか?治療に関する的確な解説で、患者さんをはじめ一般読者にパニック障害の真実を伝える解説書。
キャロル・W・バーマン著
生還した生徒たちは、どんな心の傷を負い、どのように回復したのか。その軌跡をケアの視点から追う。医療・福祉・教育などの様々な現場で、被災者や被害者、遺族の支援に携わっている全ての援助者に捧げる書。
前田正治、加藤 寛 編著 著
うつ病、強迫性障害、パニック障害、PTSDなどの精神疾患における感情と認知の神経科学的な基盤を進化論的な視点も加えて、カラフルな図とともに分かりやすく解説。
Dan J. Stein 著
パニック障害、強迫性障害など、強い不安がその人の生活に支障をきたしてしまう不安障害の様々な症例の解説や治療法など、不安障害に関する多くの疑問を解決する。
すべてが汚くて、さわれない!!-“不潔恐怖”に悩む著者が体験した、悲惨な日常をまとめた手記
花木葉子 著
認知療法を中心に、行動療法、リラックス法などを生かし、不安障害を克服するためのコンパクトな1冊。
ジュリアン・バター 著、勝田吉彰 訳
筋肉弛緩法や呼吸法、正しい食事、運動など誰にでもできる不安への10の対処法を紹介する
E・J・ボーン R・ガラノ 著、野村総一郎 林建郎 訳
不安障害の様々な症例についての解説や、不安を克服するための治療法、また自分自身で取り組むことができる回復のための5つのステップをわかりやすく紹介する。
B・フォックス 著、上島国利 樋口輝彦 監訳
強迫性障害を体験した著者が、障害を理解する症例集、悩みを解決するQ&A集など障害に打ち勝つためのヒントをお教えします。
田村浩二 著
パニック障害と広場恐怖について、精神科医及び臨床心理士に向けた治療者向けの内容が充実。最後の章に、治療を受ける際の手引き書として患者さん向けのマニュアルを収録。
アンドリュース、クリーマー、他著、古川壽亮 監訳
社会恐怖について、精神科医及び臨床心理士に向けた治療者向けの内容が充実。最後の章に、治療を受ける際の手引き書として患者さん向けのマニュアルを収録。
アンドリュース、クリーマー、他著、古川壽亮 監訳
強迫性障害とPTSDについて、精神科医及び臨床心理士に向けた治療者向けの内容が充実。最後の章に、治療を受ける際の手引き書として患者さん向けのマニュアルを収録。
アンドリュース、クリーマー、他著、古川壽亮 監訳